年始早々、凍りついた
モラ様がモラモードで旅をした初日
タバコを外で吸うためにホテルの部屋に戻ってくるのが遅かったので、私と子供たちは先に部屋に戻っていた
息子は部屋に敷かれた布団の上を走り回る
もう楽しくてしょうがないってくらいに
私は「せっかくキレイに敷いてあるんだから、踏まないで~」と軽く息子を止めた
もちろん言うことを聞いてくれないお年頃
娘は「モラくんの布団だったらいいよ~」と言っていた
ガチャっ
私は娘が話したのと同時に扉の開く音が聞こえていたので焦った
モラ様に聞こえた。確実に。
私は娘に、モラ様が戻ったことを目で合図した
二人とも凍りついた
絶対に聞かれてはならない人に聞かれてしまった
心臓がバクバクする
なにもなかったかのように部屋の襖を開けるモラ様
表情が強張る私と娘
しばらく何も話さなかったが
「ちょっと話がある」
静かにモラ様に座るよう促された
「さっき聞こえたけど、俺の布団なら踏んでいいってやつ」
「あれって、どういう意味?俺のことハブにしたり、除け者にしたいって普段から思って行動してるの?」
娘に詰め寄るモラ様
その声至って静か
だが、とてつもなく怖い
私が口を挟んでも
「ちょっと今は俺が娘と話しているんだけども?」と止められる
とにかく、この場を一刻も早く終わらせたかった
「とりあえず私が話するから!子供たちが寝てから話そう!息子ちゃんを寝かせなきゃいけないし!」と無理矢理止めた
そして、夜な夜なモラ様の『俺は深く傷ついているアピール』が始まった
人には共感しないくせに、こちらには共感を求めてくるモラ様
そして、朝のSwitch事件へと繋がった